猫の毛

毛の役割

猫の毛は、それはただ生えているわけではなく、もちろんいくつかの役割があります。
まずクッションとしての役割があり、これは人間の髪の毛などと同じ働きです。
体をぶつけたときや、爪で引っかかれたときなどでも、外傷を防いでダメージにしにくくします。

防水の役割もあり、皮膚の乾燥を防ぎ、水に濡れにくくしています。
紫外線からの皮膚のダメージを防いだり、細菌が感染したりするのも防ぎます。
ただし猫の毛は撥水性がないので、すぐに水に濡れてしまうために、水に濡れるのを嫌う猫が多いです。

そして重要な役割が断熱と保温です。
夏と冬には毛が生え替わり、その季節に対応した毛の量になります。
密集している毛は空気の層によって夏は暑さを防ぎ、冬は体温を逃がさず保温する役割があります。
猫は発汗線がなく汗をかくことができないので、夏暑いときは汗の代わりに、自分で毛を舐めて唾液を蒸発させて体温を逃がします。

猫毛というように、細い毛のことを比喩しますが、猫の毛は0.01mm~0.04mmと人間の髪の毛よりも細いです。
猫の毛は3層になっており、上毛と言われる一番外側にある太くまっすぐな毛、下毛と言われる2種類の毛は、上毛よりも細いオーンヘア、一番細くカールのかかっているダウンヘアがあります。
上毛で皮膚を保護、オーンヘアで保護と保温、ダウンヘアで保温をしています。
一つの毛穴からは平均して10本前後の毛が生えており、毛穴が密集して毛がふさふさと体を覆うのです。

猫の毛は逆立つときがあり、これはびっくりしたときや威嚇の時に行います。
皮膚には毛を持ち上げる筋肉があるので、これにより毛を逆立てます。
毛はセンサーの役割も果たしており、寝ている猫を触るとぴくっと動くのはこのためです。

 

毛の伸びる早さ

猫の毛は1週間で2mmぐらい伸びます。
成長期に一番良く伸び、それを過ぎると次第に伸びる早さは遅くなります。
成長の止まった毛は、毛根から分離し、古い毛の下から新しい毛が生えてきます。
毎日少しずつ新しい毛が古い毛を押し出しているのです。
加齢と共に抜け毛も多くなり、老人の猫になると抜け毛は増えます。

抜け毛が多くなる時期が春と秋であり、これは夏と冬に備えるためです。
換毛期といい毛を衣替えする時期です。
春には冬毛から夏毛に、秋には夏毛から冬毛になるのです。
特に春の夏毛に変わる時期は抜け毛が多くなります。
夏毛は密度の少ない粗めの毛となり、冬毛は柔らかく保温機能のある毛が生えてきます。

抜け毛の量は猫の品種によっても違い、下毛が多いほど抜け毛は多いです。
日光の量によっても抜け毛は違いますが、室内での飼い猫も換毛期は抜け毛が多くなるので、飲み込まないようにこまめなブラッシングは必要です。

 

猫とマタタビについて

マタタビの効果

猫にマタタビというように、マタタビは猫の好きな物であると言われていますが、これはマタタビ科マタタビ属の木であり、大きな実を付けます。
猫にとっては性的に興奮させる媚薬の効果があり、アルコールのように酔っぱらうような効果をもたらします。
ただし、子猫や妊娠中の猫には効果が薄く、オス猫ほど効果的です。

マタタビでも色々種類があり、液状のものや粉末状のものがあります。
粉末状の物が一番効果的であり、液体・実・枝・葉の順で効果が薄れていきます。
マタタビには揮発性のマタタビラクトンという成分が含まれており、これが猫の脳を麻痺させて刺激します。
人間にとっては麻薬のような効果をもたらします。

興奮させる効果がありますので、眼を細めて喉を鳴らして眠るようになります。
体を擦りつけるような行動も起こし、中には凶暴化する猫もいるので注意が必要です。
もしも使うなら0.5g程度にしておき、1g以上は使わない方が良いでしょう。
上手く使えば万能薬ともなりますが、全ての猫がマタタビを好きなわけではなく、中には嫌いな猫もいます。

猫にとっては嗜好品となりますので、出来るだけ少量にして、それで満足してもらうようにしましょう。
粉末状でも液体でも実でも枝でもペットショップなどに売っていますので、そこで手に入れると良いでしょう。
マタタビ自体に猫が反応するのではなく、マタタビから出る匂いに反応するので、それを利用して上手く使いましょう。

使いすぎには注意

マタタビは上手く使えば猫を操作するものとなりますが、使いすぎると危険です。
心臓が弱い猫だと体に負担をかけ、どんな猫でも使いすぎると呼吸困難になることもあります。
これは呼吸に関わる脳の部分も刺激するためです。
中にはマタタビアレルギーの猫もいるので、どんな猫にもマタタビは効果があるわけではありません。

もしもマタタビを初めて使うのが心配なら、まずは猫に人工のマタタビの香りを嗅がせてみましょう。
その匂いを嗅がせて喜ぶようだったら、本物のマタタビを使い、嫌がるようならマタタビを使うのは止めた方が良いでしょう。

猫は人間よりも繊細な生き物であり、体も小さいので少量のマタタビでもアレルギーを引き起こす猫もいます。
もしも使いすぎたりすると命に関わることとなりますので、十分注意して使うようにしましょう。
マタタビのみならず、アロマとして他のオイルエッセンスと配合したアロマなども販売されています。
うっかりとマタタビを買ったけど、忘れてしまって、いつの間にか猫が見つけて袋を開けて嗅いで麻痺を引き起こすということもありますので、買ったらしっかりと飼い主が保管して猫が触らないようにしましょう。

猫の爪とぎの方法

爪切りをしておく

猫の爪は喧嘩するときの武器となり、木を登ったりするときにも使います。
野良猫だと外を歩いたり爪研ぎをしたりするので、爪切りの必要はないと言われていますが、飼い猫だと生活の中では爪が摩耗しないので、爪が伸びていきます。
この状態で爪研ぎをすると家具などが傷つくので、定期的な爪切りは必要です。
子猫だと爪の出し入れが出来ないので、誰かを傷つけないように、爪を切ってあげる必要があります。

猫の爪は二重構造となっており、内側はクイックと呼ばれる神経と血管の通っている部分であり、外側には神経も血管もない爪があります。
爪切りで切ってあげるのはこの外側のみであり、内側のクイックを切ることは、人間の深爪にあたり、痛みが生じて血も出てしまいます。
血が出るとなかなか止まらないので大変です。
爪を切るときは、猫の足を上下から軽く押してあげれば、爪が飛び出してくるので切ることが出来ます。

 

爪切りの方法

爪切りを行うなら、猫用の爪切りの他に爪やすりと掃除機や粘着テープ、念のために止血剤があると良いでしょう。

まず猫を寝かせて前足の爪部分を上下から挟むように押します。
爪が飛び出てくるので、爪の先端の2mmぐらいを切りましょう。
根元から半分ぐらいはクイックなので、深く切らないように注意します。
全部の指の爪を切ってあげて、忘れずに前足の親指の爪もカットしましょう。
誤ってクイックを切った場合は、止血剤で止血します。
切って飛び散った爪は粘着テープや掃除機で綺麗にしてきます。

猫は爪に違和感を覚えると爪を噛むようになりますが、これ自体は正常な反応です。
しかしそれにより爪からばい菌が入り爪の周囲が炎症を起こすこともありますので、猫が爪を噛まないように定期的に爪を切ってあげましょう。

爪研ぎのさせ方

猫は普段から爪研ぎをする生き物なので、家で飼う場合も爪研ぎをさせましょう。
爪研ぎをさせるのは、猫の爪が伸びるのを防止するばかりでなく、家具などを傷つけられるのを防止する意味もあります。

ただしどこででも爪研ぎをさせるとなると、家中の壁がボロボロになります。
専用のグッズを買ってそこで爪研ぎをさせましょう。
爪研ぎグッズとしては、高さが30cm以上ある、猫の体重をかけても倒れない、横方向の節目のあるものが良いです。
ダンボールや絨毯を丸めたものが適しています。
爪研ぎの場所を覚えさせるならまたたびの匂いを染みつけておくと良いです。

しかし家の中には爪研ぎをして欲しくないような、壁や家具もあるでしょう。
もしもそれらで爪研ぎをしようとしていたら、素早く爪研ぎ用のアイテムを与える、または猫の嫌う匂いの忌避剤を家具などにつけておく、または家具などをシートなどで保護しておくという方法があります。